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2023.11.17

外壁塗装において最も重要になるのが防水性と塗料の色

外壁塗装において最も重要になるのが防水性と塗料の色

建物というのは新築の内は快適でも、古くなってくるとどうしても雨漏りに悩まされるようになります。
そこで必要になるのが、防水性を向上させるための外壁塗装の塗り替えです。
なお、住宅というのは一生そこで生活を送る場でもあるため、単に防水の耐久性が良いだけではなく、落ち着いた雰囲気で暮らせるような壁の色を選ぶことも重要です。

 

外壁塗装における防水性の向上

 

外壁にヒビ割れが発生すると雨水の侵入経路ができることになり、経路を伝って雨水が建物の内部に浸透してきます。
それを防ぐために行う補修工事が外壁塗装であり、壁に新しい塗料の膜を張って雨水を弾くことで建物への浸入を防ぎます。

なお、外壁塗装における防水性を誤解している人が少なくありませんが、塗料自体に雨水を弾く機能があるわけではありません。
外壁を塗料の膜でコーティングすることによって、雨水が下に滑り落ちていくため、建物の内部に浸透しなくなるということです。

また、外壁や屋根のメンテナンスは雨漏りだけではなく、以下のトラブルを回避することにも繋がります。

・シロアリの侵入による、建物内部の空洞化
・カビやダニの発生による、空気の汚染(シックハウス症候群)

 

外壁塗装の防水性が劣化した場合の現象

 

外壁塗装が劣化すると、コーティングにおける防水機能が低下するため、外壁のところどころに雨水の浸入口ができるようになります。
それが長期間続くと、外壁に以下のような現象がおこります。

・外壁の数ヶ所にヒビ割れの発生
・外壁に粉末の発生(チョーキング現象)
・塗装の剥離

 

塗料における防水性の耐用年数の違い

 

防水工事をしたからといって、半永久的に防水機能が維持されるわけではありません。
実は、塗料の種類によって防水性の耐用年数が異なっており、その年数に合わせた定期的なメンテナンスが必要です。
塗料ごとの耐用年数は一般的に以下の通りです。

・アクリル系塗料:約4~7年
・ウレタン系塗料:約6~10年
・シリコン系塗料:約8~15年
・フッ素系塗料:約15~20年
・無機系塗料:約15~20年

 

外壁塗装の一般的な方法は3度塗り

 

外壁塗装では下塗り・中塗り・上塗りの3度塗りを行うのが一般的です。
塗りを3回繰り返すことによって厚い塗膜が作られ、高い防水性や耐久性を得ることができます。

外壁塗装の工事は通常、以下の流れで行われます。

1)足場の設置(仮設工事)
安全に工事ができるように確実な足場を設置します。なお、足場は建物から約30cmほど離して組みます。

2)塗装前の高圧洗浄
塗料を均一に塗れるように外壁の汚れや埃、カビなどを落とします。
また、この作業をしっかりやらないと、塗装のはがれやめくれの原因になることがあります。

3)下地処理・コーキング(シーリング)補修
外壁のヒビなどに細かい補修を行い、塗装面を綺麗にまた滑らかにします。
ところで、建物の構造や外壁の種類、外壁目地の構造、シーリング材の種類などによって異なってきますが、長期間雨水の浸入を防ぐためにはコーキングの打ち直しが必要です。

4)塗装前の養生
塗装する部分以外の箇所が塗料で汚れたり、工具で破損したりしないように、保護シートやカバーをかけます。
最近の外壁塗装のほとんどはローラーを使用するため、塗料が飛び散らないと思われがちですが、ローラーでも養生は必要です。

5)下塗り
外壁面と塗料を密着させるための下地作業をします。
下塗り塗料は接着剤のように下地(外壁)と塗料の密着性を高めたり、上に塗る塗料の浸透(吸い込み)を止めたりする役割があります。

6)中塗り
上塗りのための補強処理、及び密着度を高めます。
中塗りの主な目的は塗装に厚み(塗布量)を確保して上塗り材の補強をすることや、滑らかな下地を作ることです。
また、中塗りによって塗膜の厚みを一定量確保することで、塗料の持つ本来の機能を発揮させ、また塗装を長持ちさせます。

7)上塗り
外見を美しく、且つ防水性の強度を高めるための仕上げをします。
塗り残しやローラー・刷毛などの跡が残らないように丁寧に塗っていきます。

8)最終処理
上塗りの後は軒天(外壁より外に飛び出している部分の裏側)や樋、破風(屋根の裏側の三角形の部分)を塗装します。
次に、養生をはがし、塗料のはみ出しや垂れた部分を確認しながら手直しをし、その作業が終わると清掃を行います。
最後に足場をばらして施工工事が完了です。
依頼者立会いのもと完了検査を行い、近隣住民への完了の挨拶を終えて、全行程が終了となります。

 

外壁塗装に使う塗料の色の選択

 

外壁塗装では住宅を長持ちさせるための防水性が重要ですが、それとともに外から住宅を見た際に一番早く目に付く塗料の色の選択も大切です。
住宅を保有する場合はどうしても自分の好みの色を選びがちですが、外壁塗装の塗り替えは簡単にできるものではないため、飽きのこない色にした方が得策です。

外壁塗装の色を選ぶ場合は、以下のことを考慮します。

1)汚れ
外壁は直接風雨にさらされるため、年月を経るごとにどうしても汚れてきます。
そこで、汚れを目立たないようにする方法として有効なのは、外壁の色を汚れの色と同系色にすることです。
外壁の汚れは一般的に砂や土埃、煤煙など、薄茶や薄緑などの中間色になっています。
そのため、ベージュ系やグレー系の色にすると汚れをカモフラージュできます。

2)色褪せ
外壁は長年に渡って太陽の紫外線を浴びるため、塗料に含まれる顔料が紫外線の熱によって劣化し、色褪せしてきます。
赤や青などの彩度色は色褪せしやすく、ベージュやグレーなどの明度色は色褪せしにくい傾向にあります。

なお、塗料に使用されている顔料の種類によって、劣化速度が異なっています(左:無機顔料/右:有機顔料)。

・色合い:落ち着いた色/鮮やかな色
・紫外線への抵抗力:強い/弱い
・色褪せ:しにくい/しやすい

 

まとめ

 

外壁塗装では防水性と耐久性を強化するため、一般的に3度塗りが採用されています。
なお、塗料には色々な種類があり、それぞれ防水性や費用が異なります。
一般的な外壁塗装の施工費用は100万円程度になっていますが、住宅は一生住むものであるため、見積書の工事内容の適切性を十分に確認することが肝心です。